塗装する素材によって違う足付けのやり方を詳しく解説します‼

下地処理

足付けは、塗装を行う前に傷を入れる作業のことですが、塗装をする塗装物の素材によって足付けのやり方や使用する道具が違うって知っていますか?

「塗装前にとりあえず傷を入れておけばいいか」という考えではダメです‼
傷が深すぎると、塗装後にペーパー目と呼ばれる問題が発生する可能性があります。

今回の記事では、実際の足付け例を動画で分かりやすく解説しているので、是非最後まで読んでみてください。

ふじもん
ふじもん

足付けは、傷を入れるだけの簡単な作業ですが、とても大切な作業になります。
適当に足付けするのではなく、しっかり理解して足付けすることで塗装の仕上がりが変わってきますよ‼

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塗装の上に塗装する時の足付け

鉄、アルミ、樹脂、どんな素材の部品でも、塗装がしてあれば足付けのみで上塗り可能です。
塗装の上に塗装は密着します

足付けに使用する道具
  • サンドペーパー (600番程度) + 当て板
  • 耐水ペーパー (800、1000番程度) + 当て板
  • 足付けスポンジ (1000番、1500番程度)

👇 旧塗膜の足付け解説動画 👇

旧塗膜に足付けをする時の目安

足付け作業を行う前に、旧塗膜には何の塗料が使用されているかの確認をする必要があります‼

旧塗膜の確認方法
  1. シンナーと紙ウエスを用意する。(キッチンペーパーやティッシュなどでも良い)
  2. 紙ウエスにシンナーを染み込ませ、旧塗膜をシンナーで擦ります。

    少しでも色が付着した場合 ➡ 1液塗料が使用されている可能性が高い
    全く色が付着しなかった場合 ➡ 2液塗料が使用されている

旧塗膜が2液塗料だった場合、足付け ➡ 脱脂 ➡ 塗装 の順番で作業を進めます。(サフェーサーは塗装しなくても良い‼)

旧塗膜が1液塗料だった場合、そのまま塗装を上塗りすると問題が起こる可能性が高いので、
「旧塗膜を全剥離してサフェーサーを塗装する」もしくは「色が剥げるくらい強めに足付けを行ってサフェーサーを塗装する」
どちらかの作業を行ってから、次の工程に進みます。

「1液塗料は耐久性が低く、ガソリンや溶剤(シンナー)にも弱いので、自動車の塗装には向いていない。」
この知識がある人は、必ず1液塗料の上に2液クリアを塗装して仕上げます。
1液塗料で仕上げている人は、知識不足の可能性が高いです‼

👇 1液塗料と2液塗料の詳しい解説はこちら 👇

未塗装樹脂パーツを塗装する前の足付け

未塗装樹脂パーツに塗装は密着しにくいです‼

足付けに使用する道具
  • 足付けスポンジ (1000番、1500番)


未塗装樹脂パーツの塗装の下準備は、足付けだけではなく、塗料が良く密着するようにプライマーという密着剤を塗装します。

樹脂用プライマー

なので足付けは、乾いた足付けスポンジで軽く擦り、薄く傷を入れるだけで大丈夫です。(ペーパー類は基本使いません。)
※使用するプライマーによっては、足付け不要と記載されている物もあります。

👇 未塗装樹脂パーツの足付け解説動画 👇

未塗装樹脂パーツの足付け解説

水アカが付着している樹脂パーツや、人が良く触る車内の樹脂パーツなど塗装をする場合は、汚れや人間の手の油脂分を除去(削り落とす)するために足付けをします。
使用するプライマーに足付け不要と記載されていても、足付けしてください!

その際の足付けは、濡らした足付けスポンジと足付け洗浄剤を使って足付けすると、足付け、洗浄、脱脂の作業を一度に行うことが出来ます。

樹脂パーツを足付け洗浄剤と足付けスポンジで足付け

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アルミパーツを塗装する前の足付け

アルミパーツ塗料の密着が悪いので、塗装前にプライマーもしくはアルミパーツにも密着するサフェーサーを塗装してから色を塗ります。

サフェーサーを塗装しない場合の足付けに使用する道具
  • サンドペーパー (600番程度) + 当て板
  • 耐水ペーパー (800番、1000番程度) + 当て板
サフェーサーを塗装する場合の足付けに使用する道具
  • サンドペーパー (360、500番程度) + 当て板
  • 耐水ペーパー (400、600番程度) + 当て板

👇 アルミパーツの足付け解説動画 👇

アルミパーツの足付け

鉄パーツを塗装する前の足付け

鉄が剥き出しになっている状態で長時間放置していると、錆が発生します。
錆が発生する前に、防錆効果のあるサフェーサーを塗装するようにしましょう‼

鉄部品にサフェーサーを塗装せず通常の塗装を行うと、いつかは錆が発生してしまいます‼
塗装には目に見えない小さな穴がたくさん開いており、湿気を通します。
通常の塗装には防錆効果はありませんので、鉄素材に湿気が届いてしまうと、錆が発生してしまいます。
なので、鉄部品には必ずサフェーサーを塗装しましょう‼

足付けに使用する道具
  • サンドペーパー (360、500番程度) + 当て板
  • 耐水ペーパー (400、600番程度) + 当て板

傷の入れ具合は、アルミパーツと同じです‼

サフェーサーの足付け

サフェーサーを塗装する前の足付け

サフェーサーは、通常の塗料と比べると少しドロッとした塗料で、小さな傷程度なら埋めることが出来ます。
なので足付けには粗目のペーパーを使用し、少し深めの傷を入れます。

足付けに使用する道具
  • サンドペーパー (360、500番程度) + 当て板
  • 耐水ペーパー (400番、600番程度) + 当て板

サフェーサーを塗装後、色塗り前の足付け

サフェーサー塗装後、色塗り前の足付けは、サフェーサー塗装前の足付けとは違い、少し目の細かいペーパーを使用します。
力を入れてゴシゴシ足付けするとサフェーサーが剥げてしまうので、あまり力は入れず、サフェーサーの表面がツルっとなるまで足付けします。

サフェーサー塗装後、色塗り前の足付け
  • サンドペーパー (600番程度) + 当て板
  • 耐水ペーパー (800、1000番程度) + 当て板

👇 サフェーサー塗装前の足付けとサフェーサー塗装後の足付け解説動画 👇

サフェーサー塗装前の足付けとサフェーサー塗装後の足付け解説

まとめ

足付けは、塗装物の素材によって道具ややり方が変わってきます。

今回の内容で紹介したペーパーの番数は、あくまで目安です。
使用するペーパーの番数も足付けのやり方も人それぞれ違うとは思いますが、考え方は同じです。

「この素材の部品には、プライマーは必要なのか」「サフェーサーを塗装した方がいいのか」「足付けにはどの道具を使用するべきか」
この3つをよく考えてから、作業を開始するようにしましょう‼

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