自動車塗装のプロが教える!脱脂剤の役割と正しい使い方を詳しく解説!

塗装解説

塗装面の汚れや油分を綺麗に除去せず塗装やパテ作業に進むと、「密着不良」や「ハジキ」、「ブリスター」などの問題が発生する可能性が高くなるので、しっかり水拭きと脱脂を行う必要があります。

「脱脂」を簡単に説明すると、次の作業を行う前に塗装面の汚れや油分を除去する作業のことで「シリコンオフ」や「ワックスオフ」という名前の脱脂剤を使用します。

今回の記事では、「脱脂の前に水拭きを行う理由」「脱脂剤の使い方」「水拭きと脱脂を行うタイミング」などを詳しく解説していこうと思います。

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脱脂の前に水拭きを行う理由

足付け前と足付け後の比較

足付け前と足付け後の比較画像です。
足付けを行うと、白い研磨カスが大量に発生します。

脱脂剤は、研磨傷の奥に入り込んだ研磨カスや水拭きでは除去出来ない油脂汚れを浮かせるために使用します。(基本、塗装面が綺麗な状態で使用します。)
研磨作業で出た研磨カスを水拭きで除去せず脱脂を行うと、研磨カスをウエスで塗り広げるようになり、汚れを綺麗に除去できません。( 脱脂に使用するウエスが汚れてしまいます。)

足付け後の研磨カスを水拭きで綺麗に除去した画像


なので研磨作業後は、表面の研磨カスを水拭きでしっかり除去し、塗装面が綺麗な状態で脱脂を行います。

👇 脱脂をイラストで解説 👇

脱脂剤の使い方

ウエス2枚と脱脂剤

脱脂剤とウエス2枚 ( 脱脂剤で濡らす用のウエスと、乾拭き用のウエス ) を用意します。

脱脂剤の使い方1

1枚のウエスに脱脂剤を大量に染み込ませ、脱脂したい場所を濡らし、汚れを浮き上がらせます。( ウエスから脱脂剤がポタポタ落ちるくらいしっかり濡らします 。)

脱脂剤の使い方2

脱脂剤が乾く前にもう1枚のウエスで乾拭きし、浮き上がった汚れや油分を拭き取ると、塗装面が綺麗になります!

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感想(68件)

どのタイミングで脱脂を行うのか?

シリコンオフを使用するタイミング
  • 塗装を研磨 ➡ 脱脂 ➡ パテを塗布

  • パテを研磨 ➡ 脱脂 ➡ パテを塗布

  • パテを研磨 ➡ 脱脂 ➡ サフェーサーを塗装

  • サフェーサー研磨 ➡ 脱脂 ➡ 上塗り塗装

  • ステッカーや両面テープを貼る前

  • コーティングを行う前 (溶剤系の脱脂剤ではなく、アルコール系の脱脂剤を使う)

ほとんどの作業の前は脱脂を行います。
「脱脂した方がいいのかな?」と悩んだ時は、迷わず脱脂作業を行いましょう。

まとめ

今回の記事の大切な内容をまとめると、

  1. 脱脂をする前は、必ず水拭きをする。
    ( 水拭きで研磨カスを綺麗に除去してから脱脂を行う。)

  2. 脱脂は、必ず2度拭きする。
    ( 脱脂剤で濡らしたウエスで汚れを浮かせ、浮いた汚れを乾拭きで除去する。)

  3. 次の作業に進む前は必ず脱脂をする。

脱脂作業を丁寧に行うことで、塗装中の「ハジキ」や塗装後の「密着不良」や「ブリスター」などの発生を防ぐことが出来ます。

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