「足付け」という作業を簡単に説明すると、塗装する物体に傷を入れることです。
ではなぜ、塗装前に傷を入れる必要があるのか知っていますか?
どのような道具を使用して足付けを行うか知っていますか?
今回の記事は、この3点を詳しく解説していこうと思います。
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目次
足付けに必要な道具

足付けスポンジ、足付け洗剤

足付けスポンジは、研磨粒子を付着させた合成繊維を網目状に加工したもので、研磨力はあまりありません。
広範囲の足付けや色剥げさせたくない場所の足付け、未塗装樹脂パーツの足付けなどによく使用します。
スポンジを濡らさない空研ぎ、スポンジを濡らす水研ぎ、両方の使い方が出来ます。
👇 足付けスポンジとペーパー類の研磨力の比較動画 👇
足付け洗剤は、濡らした足付けスポンジと一緒に使用し、使用後はしっかり水で流します。
足付け洗剤を使用すると、
- 研磨剤が入っているため足付け作業の効率が良くなる
- 洗剤なので、汚れの洗浄と油脂分の除去(脱脂)が一緒に出来る
などのメリットがあります。
👇 ホームセンターで購入出来る足付けスポンジ 👇

ペーパー類
ペーパーには、水を使わない空研ぎペーパーと水を使う耐水ペーパーの2種類があり、どちらのペーパーにも専用の当て板が存在します。
では「なぜ当て板は必要なのか?」 簡単に解説していきます。

足付け用のサンドペーパーは、通常のサンドペーパーとは違って柔らかいです。(ネットで購入できます)
当て板もスポンジのような素材で柔らかいので、平面の足付けや曲面の足付け、様々な形の物を足付けする時に使用できます。
足付け用サンドペーパーは、主にサフェーサー塗装前の旧塗膜に傷を入れる時に使用します。
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耐水ペーパーは、足付けサンドペーパーよりもしっかりしていて、水に濡らしながら使用します。
当て板は少し硬めのスポンジのような素材で、ペーパーを巻き付けて使用します。
耐水ペーパーは、主にサフェーサー塗装後の足付け(サフェーサーの研磨)を行う時に使用します。
当て板、耐水ペーパーは、ホームセンターで購入可能です‼
👇 当て板無しの足付けと当て板有りの足付けの比較 👇
👇 素材によって違う足付け例の紹介 👇
足付けの役割
主な役割はこの3つです。
塗料が付着する表面積を広げる
分かりやすくイラストで説明すると

塗装面の汚れの除去
足付けをすることで塗装面の汚れを落とすことが出来ます。

上の写真は、ドアミラーを外した時の写真です。
雨や洗車などでよく水が溜まる場所には、水垢汚れが付着しています。
他にも、ピッチやタールなどによる黒いシミ汚れや、鉄粉による茶色の錆などを塗装前にしっかり除去する必要があります。
汚れが残ったまま塗装してしまうと、汚れをコーティングするのと同じなので、2度と落ちない汚れになってしまいます。
なので塗装前に、足付け洗剤などを使用して綺麗に除去しておく必要があります。

足付けスポンジと足付け洗剤を使用してゴシゴシ擦り、水アカを除去した写真です。
綺麗な状態で新たな塗装を行いましょう。
足付け作業で汚れを除去するのではなく、足付けを行う前にコンパウンドなどで汚れを除去してから足付けを行うというやり方もあります‼
古いコーティングやワックスの除去
塗装はコーティングやワックスの上には密着しにくいので、塗装前に除去しておく必要があります。(塗装を弾く恐れがあります)
なぜ足付けでコーティングやワックスの除去が出来るかというと、足付けは塗装の一番上のクリア層に傷を入れ表面を少し削るので、コーティングやワックスを除去出来ます。
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足付けのやり方
足付けのやり方はとても簡単で、ペーパー類や足付けスポンジを使って足付けしたい部分ををゴシゴシ擦り、浅く傷を入れるだけです。
「浅く傷を入れることは分かったけど、どのくらい足付けすればいいの?」と思う方多いと思います。
👇 どのくらい足付けをすればいいか動画で解説 👇
動画は旧塗膜を足付けする時の目安です。
アルミ、鉄、樹脂など素材そのものに足付けをする場合は、足付け傷はほとんど見えません。
ですが研磨剤で研磨しているので必ず傷は入っています‼
塗装前はしっかり足付けを行いましょう。
まとめ
足付けは、塗装前の下準備の中で最も大切な作業です‼
「空研ぎや水研ぎ、ペーパーの番手、当て板など覚えることがたくさんあって難しい」と思われがちですが、理解してしまえばそこまで難しい作業ではありません。
「塗装をする前はなぜ足付けをするのか?」「何を使って足付けするのか?」「足付けとは何なのか?」と悩んでいる方は、是非この記事の内容を参考にして塗装に挑戦してみてください‼

足付け用の空研ぎペーパーは、プロ用が多いのでネット販売が主流ですが、耐水ペーパーはホームセンターにも売っているので手に入れやすいですよ‼
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