タッチアップとは、飛び石や事故などで傷ついた塗装を筆で色を塗り簡易補修することです。
「自分が気にならない程度の小傷なら、タッチアップしなくてもいいんじゃない?」と思っていませんか?
間違いです‼小傷でもタッチアップするべきです‼
ではなぜ、小傷でもタッチアップするべきなのか詳しく解説していこうと思います。
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目次
タッチアップの役割
傷を目立たなくするためにタッチアップする方、多いと思います。
車に傷がつくと色が剥げて、ボディの場合は鉄板が、バンパーの場合は樹脂が剝き出しになり、その部分だけ色が変わってしまいます。
その傷を少しでも目立たなくするために、ボディと同色の色を筆で塗ります。
見た目を綺麗にすることも大切なことだと思いますが、タッチペンをした方がいい1番の理由は錆の防止です。
鉄板は、空気中の酸素と水分によって錆が発生します。
つまり鉄板がむき出しのままだと錆が発生してしまうので、タッチアップをして鉄板を保護する必要があります。

飛び石が当たった時の写真です。
この色剥げを放置すると

このように錆が発生します。
よく見ると、錆が発生した部分を中心に周りへ広がっているのが分かりますか?
塗料には錆の進行を止める力はありません。
錆の上に色を塗っても意味がないので、錆を除去してからタッチアップする必要がありますが、ここまで範囲が広がってしまうと、とても目立ってしまいます。
綺麗に修理するとなると再塗装するしかありませんが値段が高いです。
こうならないためにも、車のボディの傷に気が付いた時にタッチアップすることが大切です。
タッチアップのやり方
飛び石などの小さな傷のタッチアップ
1.色剥げ周辺の汚れを水拭きするなどして除去し、シリコンオフで油脂分の除去をします。
(汚れたままタッチアップすると、塗料がはじく恐れがあります)

シリコンオフはボディに直接スプレーするのではなく、ティッシュやキッチンペーパーに軽くスプレーし、ボディを拭き上げるといいと思います。
2.塗料を容器に移し、容器の中で塗料とクリアを混ぜておきます。

通常タッチアップは 色 → クリア の順で塗りますが、2回塗ることで厚塗りの原因にもなりますし、工程短縮のために僕は容器の中で混ぜてしまいます。
1:1の割合で混ぜると半透明の塗料になりタッチアップする色にしては少し薄いので、2:1 の割合で混ぜるようにしています。
(容器は、ペットボトルのフタ、缶スプレーのフタ、紙コップなど何でもいいです)
3.細い筆や爪楊枝などでタッチアップをする

市販で販売されているタッチアップペンは塗料と筆がセットになっていますが、筆先が広いので小傷のタッチアップには向いていません。
なので、爪楊枝やネット販売している細筆などでタッチアップすると綺麗に色を塗ることが出来ます。
大きな擦り傷のタッチアップ

工程1 薄い傷がある場合は、コンパウンド(研磨剤)で傷を磨きます。

傷を磨くときは、布ウエスにコンパウンドを付けて磨きます。
この時使用する布ウエスは、要らなくなったTシャツで代用することが出来ます。(使いやすい大きさにカットして使用する)

柔らかめのスポンジにウエスを巻き付けて磨きを行うと、力が一点に集中せず分散されるので、磨き傷が付きにくくなるのでオススメです‼
工程2.シリコンオフでコンパウンドの油脂分の除去をします。
工程3.容器の中で塗料とクリアを混ぜ、傷をタッチアップします。

大きめの傷をタッチアップする場合は、絵の具筆などを使用すると綺麗に色を塗れます。
タッチアップを失敗した時の対処法
- タッチアップの範囲が広すぎた
- もう少し綺麗に塗りなおしたい
初めてタッチアップを行った方は失敗することもあると思います。
もし失敗してしまった場合は、焦らず上記の動画を参考にやり直してください‼
タッチアップを失敗した場合、タッチアップ塗料が完全乾燥していない間は、シリコンオフをたっぷり染み込ませたウエスで拭き上げると簡単に除去することができます。
完全乾燥してしまったタッチアップは、スプレーシンナーで除去することが出来ます。
タッチアップは基本1液塗料で行うので、シンナーに溶けます。
2液塗料でタッチアップしてある場合は、完全に乾燥しているとシリコンオフやシンナーでは除去することが出来ません。
タッチアップ後の筆の洗浄方法
タッチアップに使用した筆は、筆先の塗料を綺麗に洗浄していないと塗料が固まり、再使用が出来なくなってしまうので、綺麗に洗浄する必要があります。
洗浄方法

紙コップなどの容器を用意し、スプレーシンナーを容器の中に溜めます。

容器の中に溜めたシンナーで筆先を洗浄します。
綺麗なウエス(ティッシュやキッチンペーパーでOK)で筆先を拭き、ウエスに色が付かなくなれば洗浄完了です。
洗浄作業は簡単なので、タッチアップ後は必ず行うようにしましょう‼
錆が発生しない色剥げ

A の色剥げは、塗装下地までの色剥げです。
下地の色は白やグレーが多いので、鉄板まで剥げてしまったと勘違いしやすいですが、錆は発生しません。
B の色剥げは鉄板が剥き出しの状態です。
鉄板が剥き出しの状態を放置すると錆が発生します。
塗装が剥げたからといって必ず錆が発生するとは限りませんが、判断が難しいので、色が剥げている部分を見つけたらタッチアップをすることをオススメします。
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車のボディ色の調べ方
「タッチアップしたいけど、どの色を買えばいいのかわからない」という方多いと思います。
車には色番号というものがあり、車のコーションプレートに記載されています。

コーションプレートの場所は車種によって異なりますが、大半の車は上記の場所にあり、color の文字の近くに色番号が記されています。 (color の文字がないものもある)
まとめ
誰でも簡単に手に入れることが出来て、誰でも簡単に作業することが出来るタッチアップは、車を守るために必要な手入れです。
しかし、タッチアップする意味が分からず小傷を放置される方も多いと思います。
この記事を読んで「小傷ってタッチアップしないで放置すると錆びるんだ!」と知ってもらえたら嬉しいです。
自分の愛車は、自分で守りましょう!

タッチアップは、やり方さえわかれば女性の方でも簡単に出来ます。
今回の記事の内容を参考に是非挑戦してみてください‼
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