塗装後の磨きには、「ポリッシャー」という工具を使用します。
「ポリッシャーを使って磨きをしたいけど、どれを買えばいいのかわからない」「素人でも綺麗に磨けるのかな?」と思っている方多いのではないでしょうか。
正直、ポリッシャーの扱いはとても難しいです。
ポリッシャーに関する知識があまりない状態でポリッシャーを使用すると、失敗する可能性がとても高いです。
なので今回は正しいポリッシャーの使い方やポリッシャーでの失敗例を詳しく解説していこうと思います‼
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ポリッシャーとは
ポリッシャーとは、ウールやスポンジ素材のバフを高速回転させて、車の塗装の表面を磨くための工具です。
主に塗装後の磨きや、車に付着した頑固な汚れや水アカ、小傷などの研磨に使用します。
ポリッシャーの種類
自動車塗装の磨きに使用されるポリッシャーは、「シングルアクション」「ギヤアクション」「ダブルアクション」の3種類があります。
シングルアクションポリッシャー
シングルアクションポリッシャーは研磨力が高いので、ペーパーの研磨傷や小傷を簡単に消すことが出来ます。
その反面、磨き傷が入りやすく色剥げが起きる可能性が高いので、少し扱いが難しいです。
ギヤアクションポリッシャー
ギヤアクションポリッシャーは、シングルアクションポリッシャーより研磨力は劣りますが、ペーパーの研磨傷も消せますし、ボディのメンテナンス (水アカや小傷の除去) などにも使用できます。
ダブルアクションポリッシャー
ダブルアクションポリッシャーは研磨力が低いので、ペーパーの研磨傷や頑固な水アカを除去するのは難しいですが、磨き初心者の方でも扱いやすいポリッシャーです。
磨き作業の仕上げのバフ目消しに使用することが多いです。
(ペーパーの研磨傷や頑固な水アカを除去することが出来るダブルアクションポリッシャーもある。)
ポリッシャーの使い方
ポリッシャーを使用する時は上記の4つを意識すると、うまく磨きを行うことが出来ます。
ポリッシャーの回転速度の調整
ポリッシャーの回転速度は、手元のダイヤルで調整出来るものが多いです。
ポリッシャーを使用する磨きは、ポリッシャーを塗装面に押し当てる力で磨くのではなく、バフの回転を利用して塗装を磨きます。
回転しているバフが当たっている塗装面は、摩擦で熱を持ちます。
ポリッシャーの回転速度が速くなると、塗装面が熱を持ちやすくなるので、ポリッシャーを早く動かさないといけなくなります。
しっかり磨けているかの確認をしている暇が無くなるので、磨き残しが増えます。(2度手間が増えるだけ)
回転速度が遅くても磨けないので、使用するポリッシャーの調整出来る範囲の中間くらいのスピードで、磨けているのかの確認をしながら磨くのが、一番効率の良い磨き方だと思います。
ポリッシャーを塗装面に押し当てない
先ほども説明しましたが、ポリッシャーでの磨きはバフの回転を利用して塗装を磨きます‼
ポリッシャーを塗装面に強く押し当てると、バフの回転が遅くなったり、回転しようとするポリッシャーの力に反発するようになり、ポリッシャーが暴れてしまうので注意が必要です。
他にも、自動車のボディにポリッシャーを強く押し当てると、ボディが凹む恐れがあります。
特にボンネットやルーフなど、体重を乗せやすい場所は要注意です‼
👇 ポリッシャーの使い方を動画で解説 👇
一定方向に磨かない
イラストのように横方向にのみ磨きをかけると、磨けていない場所があるかもしれません。
全体に均等に磨きを行うためにも、横方向と縦方向、交互に磨きをかけることが大切です‼
塗装物の角やプレスラインを磨く時は回転方向を考える
角を磨く時は、〇 の部分が塗装面と設置するようにポリッシャーを少しだけ傾け、塗装物の内側から外側へ回転するように磨きます。
塗装物の角やプレスラインなどは塗装の膜厚が薄いので、バフの当て方が悪いとすぐに色剥げしてしまうので注意が必要です‼
👇 角を磨く時のバフの回転方向を動画で詳しく解説 👇
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磨きの失敗例
ポリッシャーの使い方を間違えると、塗装に問題が発生する場合があります。
「塗装がどうなったら失敗なのか?」「失敗する原因は何なのか?」などを詳しく解説していこうと思います。
失敗1. 磨きすぎると色剥げが起こる
平面部の塗装は、ポリッシャーで磨きをかけたぐらいでは色剥げしませんが、塗装物の角の塗装やエッジ部の塗装は色剥げしやすいです。
失敗2. 同じ場所ばかりを磨くと、塗装物が熱を持つ
ポリッシャーで同じ場所ばかりを磨き続けると、バフの摩擦で塗装物が熱を持ちます。
あまりにも熱くなりすぎると、塗装物が変形する恐れがあるので注意が必要です。
特に樹脂パーツは、熱変形しやすいので注意が必要になります‼
👇 同じ場所ばかりを磨くとどうなるか?実験動画 👇
他にも同じ場所ばかりを磨くと、コンパウンドが焼き付きを起こしてしまったり、色剥げの原因にもなります。
磨き作業を初めて行う方は、軽く磨きを行って、塗装物を手で触ってみて、熱を持ちすぎていないかの確認を毎回行うと失敗を減らせると思います。
まとめ
塗装の磨きにポリッシャーがあると便利ですが、扱い方が少し難しいです。
「塗装後のブツ取り、塗り肌調整を行う為に、塗装面をペーパーで研磨してポリッシャーとコンパウンドで磨きをしたけれど、ペーパーの傷がうまく消せない」という話をよく聞きます。
使用するコンパウンドが適切でない場合もありますが、大半の原因はポリッシャーの動かすスピードが早い、一方方向にばかり磨いている、ポリッシャーを塗装面に押し当てすぎている などなどが多いです。
磨きに挑戦する前に、ある程度の知識を身につけておかないと失敗する可能性が高いので、今回の記事の内容を参考にしてみてください!
ポリッシャー選びに迷ったときは、塗装後の磨き、ボディのメンテナンスなどに使えるギヤアクションポリッシャーを購入することをオススメします。
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